「ビニール肌」とは?意外とやりがちなスキンケアが原因って本当?

近年、よく耳にするようになった「ビニール肌」。トラブルが起きやすい肌質としてSNSなどでも取り上げられていますが、発生原因や具体的なデメリットをご存じない方も多いのではないでしょうか。そもそもビニール肌とはどのような状態なのか、改善方法とあわせて掘り下げてみましょう。

目次

Title

・最近よく聞く「ビニール肌」とは?

・ビニール肌を引き起こす意外な原因

・自分でできるビニール肌の改善方法

・「ビニール肌かも?」と思ったら、今すぐスキンケアの見直しを

最近よく聞く「ビニール肌」とは?

角質層が薄くなって肌の表面が「ツルツル」に

私たちの肌の一番外側には、角質層という角質細胞が重なり合ってできた層があります。実はビニール肌は、この角質層が薄くなった肌。ツルツルしていてキメがなく、光が当たると不自然にテカって見えるのが特徴です。

さまざまな肌トラブルが起きやすい

ビニール肌はツルツルしているため、一見美肌のように感じますよね。しかし、さまざまなトラブルが起きやすい肌質だといわれています。

そもそも角質層には、肌の細胞を外部刺激から守るバリア機能が備わっています。ビニール肌はその角質層が薄くなっているせいで外部刺激を受けやすく、赤み、ニキビ、ヒリヒリ、かゆみなどが現れやすいのです。

また、角質層には肌表面を覆うことで水分の蒸発を防ぐ働きもあります。よって、角質層が薄くなったビニール肌は乾燥しやすく、つっぱり感やインナードライなども生じやすくなります。
 

紫外線ダメージを受けやすくなる恐れも

ビニール肌はバリア機能が低下しているため、健康な肌より紫外線ダメージを強く受ける恐れがあります。他にも、花粉やホコリなどによる接触性皮膚炎や、乾燥によるメイク崩れが起きやすいなど、デメリットが多い肌質といえるでしょう。

レチノールとビニール肌の関係は?

ビタミンAの一種であるレチノールは、肌のターンオーバーを促してニキビや黒ずみ、シワなどを改善する働きがあります。レチノールが配合された化粧品を用いると、副作用で皮むけが生じることがあるため、「ビニール肌の原因になるのでは?」と疑う方も多いのではないでしょうか。しかし、市販の化粧品の場合、レチノールの配合量は少ないため、その心配はないといわれています。

一方、美容皮膚科などで処方される高濃度のレチノールが配合されたアイテムは刺激が強いため、正しく使わないとビニール肌を招く危険性があります。医師の説明を守り、正しく使うことが大切です。

ビニール肌を引き起こす意外な原因

過度の角質ケア

ビニール肌になる原因の1つに、過度の角質ケアが挙げられます。ピーリングやスクラブ、剥がすタイプのパックなど、角質を除去するケアをやりすぎると角質層が薄くなり、ビニール肌になってしまうのです。

過剰な洗顔やクレンジング

過剰な洗顔やクレンジングも、肌表面の角質を薄くする原因になります。そもそも角質層の厚さは平均で0.02ミリ。さらに、水にふやけやすい性質も持っています。1日何度も洗っているとまだ必要な角質まで剥がれ、ビニール肌を招いてしまうでしょう。

紫外線

意外なことに、紫外線もビニール肌を引き起こすといわれています。紫外線を浴びると肌に炎症が生じてターンオーバーが乱れる原因になります。その影響で健康な角質が育たず、ビニール肌になる恐れがあるのです。

肌のこすりすぎ

肌をゴシゴシとこすると、表面の角質が剥がれ落ちます。洗顔、クレンジング、保湿、メイクの最中などに肌をこするクセがあると、ビニール肌になってしまうでしょう。

顔剃りの頻度が高い

カミソリでムダ毛を剃る際には、少なからず肌表面の角質も削られます。顔の産毛を剃る頻度が高いと、ビニール肌になるリスクも高まるのです。

自分でできるビニール肌の改善方法

角質ケアや顔剃りはお休みする

ビニール肌の疑いがあるときは、ピーリングなどの角質ケアや顔剃りはお休みしましょう。肌のターンオーバーの周期は28日といわれていますから、まずはその期間、お休みすることをおすすめします。

肌表面がゴワゴワして角質を取り除きたいという場合は、角質オフ効果のある拭き取り化粧水など、できるだけ低刺激処方なアイテムを部分的に使いましょう。産毛は、どうしても気になる口周りや眉周辺だけ、やさしく剃る方法が安心です。

スキンケアは必要最低限に

洗顔や保湿といったスキンケアの際には、少なからず肌をこすってしまうもの。そのため、スキンケアは必要最低限にしたほうが◎。基本的に洗顔(クレンジングも含む)は1日2回まで、洗顔後の保湿ケアはできるだけシンプルにしましょう。

もし洗顔後に化粧水、美容液、乳液、クリームを重ねて使っているなら、化粧水とクリームのみにしてみる、もしくは高保湿なオールインワンジェルやワセリンのみにするといった方法がおすすめです。

なお、肌の状態によっては、シートマスクや泡パックなども刺激になる恐れがあります。ビニール肌によって肌が敏感になっている場合は、それらのスペシャルケアも一時的に休みましょう。

肌をこすらない

肌の表面はとてもデリケートですから、こすらないことを常に意識するのも大切です。特に洗顔中や洗顔後、入浴中やお風呂上がりなどは角質が水でふやけて剥がれやすいので、いつも以上にやさしく触れましょう。タオルでゴシゴシとこするのも避けてくださいね。

紫外線対策はしっかりと

紫外線はビニール肌の原因になりますし、角質層が薄くなった肌にさらに強い刺激を与えてしまいます。必ず毎日紫外線対策をして、影響を受けないようにしましょう。

 

具体的な方法としては、朝のスキンケアを終えたら日焼け止めやUVカット効果のある化粧下地を塗る、日焼け止めや化粧下地が落ちたら塗り直す、屋外では帽子や日傘などで日差しを遮るなどが効果的です。

十分な睡眠と栄養で肌を育てる

健康な角質層を育てるためには、十分な睡眠と栄養も欠かせません。夜は早めに寝て、食事では肌のターンオーバーを整えるビタミンやミネラル、タンパク質を積極的に補給しましょう。

「ビニール肌かも?」と思ったら、今すぐスキンケアの見直しを

今回は、ビニール肌の原因や改善方法についてご紹介しました。ビニール肌は、正しいスキンケアができていないサインかもしれません。トラブルに悩まされない真の美肌を目指すために、スキンケア方法を今一度見直してみてくださいね。