花粉による肌トラブル、何とかしたい! 美肌を保つ花粉症対策術

花粉が引き起こす症状というと、鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどを思い浮かべますよね。しかし花粉は、肌荒れや湿疹、肌のかゆみといった肌に関するトラブルを引き起こすこともあります。防ぐためにはどのような対策をするべきなのか、適切なスキンケア方法と一緒にチェックしてみましょう。

花粉と肌トラブルの関係とは

花粉によるアレルギー症状が肌に現れる

花粉によって肌が荒れるのは、アレルギー反応が皮膚で起きるためです。アレルゲンである花粉が皮膚に侵入すると、赤みやかゆみ、湿疹などが発生してしまいます。

この現象は必ずしも全員に起こるわけではなく、花粉にアレルギー反応を起こす方のみです。目や鼻に症状がなくても、肌にだけ反応が現れる方もいます。「花粉の飛散量が多い時期だけ肌が荒れる」という方は、アレルギーを起こしている可能性が高いので早めに対策しましょう。


肌のバリア機能が低下すると症状が悪化しやすい

肌の表面には厚さ0.02ミリほどの角質層があり、この部分が健康だとバリア機能が正常に働いて花粉の侵入を食い止めてくれます。しかし、何らかの原因で角質が傷ついたり荒れたりすると、バリア機能が低下して花粉が入り込みやすくなります。

つまり、花粉による肌トラブルを防ぐためには、「花粉を肌に付着させない対策」と「肌のバリア機能を保つ対策」の両方が必要なのです。その方法を以下から見ていきましょう。


花粉症対策に効果的なアイテムと使用方法

花粉症対策グッズというとマスクやメガネが有名ですよね。しかし、肌トラブルを防ぐためには、それだけでは不十分な場合もあります。マスクやメガネと一緒に以下のようなアイテムも取り入れてみましょう。

帽子

花粉が髪に付着すると、その花粉が肌を刺激してアレルギー症状を引き起こすことがあります。家の中に花粉を持ち込む原因にもなるので、外出時には頭全体をすっぽり覆う帽子をかぶり、髪に花粉がくっつかないようにしましょう。髪が長い方は、毛先まで帽子の中に入れ込んでおくと安心です。

花粉ブロックミスト

最近では、顔全体にスプレーするだけで花粉の付着を防いでくれる「花粉ブロックミスト」がさまざまなメーカーから販売されています。使い方は簡単で、顔から少し離してプッシュするだけ。マスクやメガネを併用すると、より効果的です。保湿効果がある製品を選べば、肌の乾燥対策にもつながりますよ。

ワセリン

ワセリンを目や鼻の穴の周りに塗っておくと、花粉を吸着してアレルギー症状を抑えてくれます。ワセリンには高い保湿効果と肌を保護する効果がありますから、目の周りが乾燥しやすい方、荒れやすい方にもおすすめです。外出前に塗り、室内に入る前にはやさしく拭き取ってくださいね。

フェイスパウダー

フェイスパウダーは肌の表面をサラサラにすることで花粉の付着を防ぐ効果があります。ワセリンと併用する場合は、顔全体にフェイスパウダーをつけてから、部分的にワセリンを使うといいでしょう。

肌のバリア機能を守るスキンケア方法

肌

肌をこすらない

肌をこすると角質層が傷つき、バリア機能が低下してしまいます。洗顔、保湿、メイク中など、いかなるときも肌をこすらないように気をつけましょう。


とくに洗顔時や入浴時は角質が水分を含んでふやけるため、いつも以上に傷つきやすくなっています。手やタオルでこすったり、爪でひっかいたりしないことが大切です。

かゆいときは一時的に冷やす

花粉や乾燥などの影響でかゆくなってしまったときは、水で濡らしたタオルや保冷剤などを当てて冷やすと症状が収まりやすくなります。


それでもかゆみが収まらなかったり、頻繁にかゆくなったりする場合は、皮膚科に相談してかゆみ止めを処方してもらいましょう。肌をかきむしると角質が傷つき、ますますバリア機能が低下してしまうので、悪化する前に対処してくださいね。

スキンケアはできるだけシンプルに

肌が荒れていると「化粧品を変えたほうがいいのかな」「もっと入念にケアしなきゃ治らないかも」と焦ってしまいがちです。しかし、肌が敏感なときは角質層が荒れていますから、必要以上に触らないことが大切です。パックやピーリングなどのスペシャルケアはお休みして、基礎化粧品だけの必要最低限なケアをおこないましょう。

「化粧水すら沁みてヒリヒリする」というときは、ワセリンを塗るだけのシンプルケアがおすすめです。洗顔後、ワセリンを手のひらに薄く伸ばし、顔全体にやさしくハンドプレスしながらなじませると肌への刺激を最小限に抑えられますよ。保湿効果の高いオールインワンジェルを使ってもいいでしょう。

UVカットクリームで紫外線対策を

「肌が敏感なときは、できるだけメイクをしたくない」と考える方も多いのではないでしょうか。しかし、紫外線から肌を守る対策は必要です。メイクをしない日でも、日焼け止めやUVカットクリームは極力塗るようにしましょう。色つきのUVカットクリームを使えば自然なメイクアップ効果が得られるので、荒れがちなときでも肌に自信が持てますよ。


帰宅と同時に洗顔もしくは入浴を

外から帰ってきたら、手洗いやうがいと同時に洗顔もできると◎。肌に付着した花粉を洗い流せるため、トラブルの予防になります。


ただし、洗顔の回数を増やすのはNG。顔を洗う回数が増えるほど角質層が傷つくリスクも高まるため、洗顔は朝晩の1日2回までにしてください。入浴と洗顔を一緒に済ませたいなら、帰宅直後に入浴するか、入浴するまで洗顔は控えましょう。

W洗顔不要のクレンジング料を使う

クレンジングをする場合は、できるだけW洗顔不要のメイク落としを使いましょう。洗顔を省く分、肌への刺激を軽減できます。

もちろん、クレンジング時も肌をこすらないことが重要です。アイメイクやリップはポイントメイク専用のリムーバーで落としておきましょう。

花粉

適切な対策で花粉による肌トラブルを防ごう

今回は、花粉と肌の関係や、トラブルを起こさないための対策方法をご紹介しました。鼻や目の花粉症対策は比較的広く知られていますが、肌トラブルに関する対策方法はまだあまり知られていません。間違ったケアを続けると症状が悪化してしまうこともあるので、正しく穏やかなスキンケアを心がけたいですね。